凛とした苗場


っと、サマソニの前に、今さらですがフジロックの総括を.....。

■総合ベストアクトで賞

ベン・フォールズ(ラストの嵐含め素晴らしいの一言)

■各日ベストで賞

(金)ヴァインズ(来てくれただけでネ申)
(土)ゴティエかズートンズか時
(日)ベンちゃん以外だと、湯川さん@木道亭

■ベスト・トラックで賞

・ヴァインズ全部
・TRAVISの“雨唄”
・INO hidefumiの“Spartacus”
・凛として時雨の“Telecastic fake show”
・ズートンズの“Valerie”(本家本元!)
・プライマルの“ローデッド”
・ベンちゃんの“Philosophy”
・CSSの“Move”

■ベストフードで賞

やっぱり今年も「五平餅」の、のり醤油¥350

■ベストドリンクで賞

スミノフ好きとしては、公式スポンサーになってて良かった。

■思わぬ儲けものだったで賞

土曜UNDERWORLDを捨てて観たSPARKS(あとでようつべ見まくる)
あと、前夜祭ゲストのブラフマンは嬉しかった。

■ベスト巨乳で賞

もちろん、ゴシップのベス。

■イマイチだったで賞

カサビアンはトム本人もしっくり来てない顔してたなー。
でも、あのミディアム・ヘアーと黒シャツ&ベストは真似したい。
いや、でも紫のボトムは無理だな
あと、トリッキー本人がさぼり過ぎなのと、バックバンドが微妙でした。

■ものたりなかったで賞

CSSせっかく最前取ったしレッド大トリだったのに、アンコールなしとは。

■ベストドレッサーで賞

ジェイミー・リデル(黒シャツ&パジャマ風ストライプのパンツに革靴と黒縁メガネ。髭は剃らないほうがいいかも)。

■溜め息が出るほどグッドルッキングで賞(メンズ篇)

カサビのサージと、ヴァインズのクレイグとプライマルのボビーとゴティエ。
あ、あと、アフリカエモのa2take

■溜め息が出るほどグッドルッキングで賞(ガールズ篇)

もちろんアビちゃん(;´Д`)ハアハア
マイブラのビリンダも異様に麗しかったです。Tシャツださいけど
あと、ロドリゴの女の人も地味にキレイですね。

■最大集客力で賞(数ではなく状況で)

間違い無くオールナイト・フジの電気グルーヴ。
ただでさえあのオレンジに1万人近くいるのに、ホワイトあたりまで入れない人たちで長蛇の列。ちょうどオートキャンプに戻ってたんで、“モノノケダンス”と“N.O.”は聴けました。てか、ここだけ金かけすぎwww

■プライベート目撃で賞

1.バースデイのイマイさん
2.ミッドナイト・ジャガーノーツ(友達いなすぎ)
3.FANCYのアフロ(高速のICでも見た)
4.マーク・スチュワート
5.ケイト・ナッシュ
6.クリブスのライアン
7.ゴティエ
8.岩盤DJでCSS(ハナエちゃんの私服萌え)
9.バック・ドロップ・ボムの面
10.THE SUZANのメンバー

・・・and more

■なめてるやつでしょう

アフリカエモに乱入→正式加入した横着フォーリナー(笑)-150点

■とうどうグループとくべつしょ

プライマルのマニ(3日連続おつかれ!)250点

 今年もほとんど濡れずに終わるかなーと思ったら、最後の最後フォールズ→ベン・フォールズで苗場がついに本気を出したお陰で泥だらけ。レレレファンも涙目。あれが3日間続いたと思うと地獄だったんでしょうね、03年と05年

まあ、久々の再会があったり、マイミクさんが出演したり、オートキャンプに当選したりで、3年目にしてやっと、フジを余すことなく楽しめたかなーと思います。いくつか奇跡も起きまくったし...。

・オートキャンプのリストバンドのおかげで、前夜祭マイブラのリハを間近で鑑賞
・金曜TRAVISだけ雨(どういう意味かわかりますよね)
・ヴァインズがちゃんと来日したこと
・土曜の深夜オアシスで、あのマーク・スチュワートと写真撮影成功。おっさんノリノリで、「お前ゲイだろ?」って言われますたorz やらざるか
・さらにその後、ケイト・ナッシュ&クリブスのライアン君アベックが手を繋いで徘徊しているのを目撃。あんなシーン、本国UKでもお目にかかれないよ。
・例の豪雨のあと、ブリーダーズを観てたら空に虹が架かっていたこと。これでレディへが出てたら、ホントの「イン・レインボウズ」だったのにね。
・予想通りだが、プライマルにハナエちゃんが飛び入り。

 で、結論。ナンダカンダすんげー楽しかったっす。
毎年思うが、前夜祭終わってから帰宅までが一瞬すぎて泣けます。
あと、やっぱり出番終わってすぐ大阪<->東京に移動したりしなきゃいけない
サマソニとかと違って、アーティスト自身もお客さんとして楽しんでいる光景が見られるのは本当に素晴らしいし、こちらも嬉しくなりますね。カール・ハイドもお子さんと一緒に満喫していたようで

というわけで、会場でお会いしたみなさん、おつかれ&ありがとうございました。1日券だけだった人は、来年はスケジュール調整がんばってください。
僕はお金と時間の都合付いたら、本気で海外フェス狙ってます。

腕あち...

 、「べつに...」と、「うぜー」の3つの台詞だけがすべてを物語る、『ヤング・ジャンプ』に連載中のクライミング漫画『孤高の人』が面白すぐる。なにしろ某掲示板でも、

「絵はネ申!」
「絵うま杉」
「作画やべー」
「この絵師ほんとうまいな」
「原作にさえ恵まれていれば...」
「うまい、うますぎる」
「見開きで鳥肌たった」
「山に吸い込まれそうだ」
「全俺が泣いた」
「頭が真っ白になって...」

と絶賛の嵐で、こと画力に関しては微妙にキャラの首が長いという点以外は非の打ち所がなく、現在マンガ雑誌に連載している数多の作品においても、その実力は折り紙付きのトップレベル。ただ、初回のつかみこそバッチリだったものの、途中で原作者が交代してしまったり、プロのアルピニストを冒瀆するような無知な描写をしてしまったり、張り巡らせすぎた伏線をほとんど回収できずにストーリーはグダグダだったり、輪をかけるように掲載位置はほぼ毎週後半と人気も芳しくなく、連載打ち切りも時間の問題と言われていた。が、ここにきて主要人物のキャラクターやポジションが、文字通り山岳の天気のごとく急変し、ネ申展開に突入。掲示板ともども、ストーリーが再び活況を呈しているのです。

そもそもこの漫画の凄いところは、主人公である孤独大好きネクラっ子の森くんがセンスだけはあるが、オーラもカリスマ性も協調性もゼロに等しく、一切感情移入できない所にある。それを熱血教師の大西センセが執拗なまでに世話するのだが、その大西センセの最近の空回りピエロっぷりがとにかく凄まじく、その大西センセの大学時代のキャプテンであった悪徳ジャーナリスト黒沢先輩の、主役乗っ取り事件ともいえる悲痛でヒロイックな回想シーンと、リュックよりも重い背負った罪と過去がやばすぎて泣ける。もはや掲示板では必ず「黒沢さん」と“さん”付けで呼ばれることがデフォルトとなっており、

「黒沢さんこそ『孤高の人』だ!」
「黒沢さん一生付いていきます!」
「坂本キャラ歴代ナンバーワンだな」
「もう黒沢さん主人公でよくね?」
「ワタシガセカイノクロサワデス」

と、とどまることを知らない黒沢さんフィーバー。前日に食したのが焼きそばパンとパック牛乳だけだというのに、氷点下10度以下の極寒の雪山を凍っているはずのジーパンと、ダウンJKTと素手でどこまでもてっぺん目指して登っていってしまう森くんのターミネーターっぷりと、それをフル装備で追っかけていく大西センセと黒沢さんのヒューマンドラマっぷりの対比で総計10話以上にも及んだ遭難篇も、先週ついに折り返し地点に到着した様子。まさか、彼があんなことになるとは.....。

現在発売されているコミックは1巻のみで、まもなく2巻も書店に並ぶ予定(のはず)。文句無しに本年度最強の画力とストーリーで突き進む本作を、見逃す術はありません。『クライマーズ・ハイ』なんか観に行ってる場合じゃありませんよ。やべ、俺あち......。

JAZZ地獄

 年のフジロックでは、朝風呂が想像を遥かに超える行列だったために泣く泣く諦め、グリーン・ステージから聞こえてくる狂乱の宴に歯軋りすらする想いでしたが、ついにSOIL&”PIMP”SESSIONSのライブを初体験してみました。ついでに、職場から10分圏内だというのにSHIBUYA-AXも初体験。まあ、4月のリキッドルームでのジャイルスのイベントで、ピアノの丈青を中心とした派生トリオのJ.A.Mと社長の姿は拝んでいたから、まったくの初めてってわけでもないんですが。

先日リリースされたニュー・アルバム『PLANET PIMP』がメインとなるセット・リストだろうから、“Hollow”あたりからドッカーンとおっ始めるのかと踏んでいたけど、いざ蓋を開けてみれば、これまたマカロニ・ウェスタンちっくなBGMに乗って、ラーメン大好き小池さん風の丈青がのっそりとステージに表れ、流麗なピアノを奏で、それに続くようにメンバーが一人づつ登場し、自らの楽器を重ねてジャムに参加していくという、NYの路地裏かと見紛うような演出に脱帽。予想は裏切られたけど、いいね、こういうのも。

今夜もゴージャスにドレス・アップした社長のアジテーションに導かれ、ひたすら熱気を帯びて行く場内は、前半で早くも披露されたキラー・チューン“マシロケ”で最初のピークを迎える。そして、社長が余裕たっぷりのMCを聞かせた後、「Welcome to Death Jaaaaaaazzzzzzzzzzzzz!!!!!!!!!!」のシャウトに呼応するようにステージ後方から超巨大なミラーボールが降臨し、会場全体に眩いまでの光を放射する。もうここからは、有無を言わさず踊らせる怒濤のソイル劇場の幕開け。そういえば、『STUDIO VOICE』7月号にミラーボール専門の会社が紹介されていて、渋谷のWOMBとかにも設置しているような業界屈指のオーソリティーらしいんだけども、そこが僕の地元から2駅の場所なんですよね。今度会社見学行こうかしら。

 閑話休題。まあ、ソイルの何が凄いって、グラストンベリーにも出演してしまう圧倒的なセンスと演奏スキルも勿論だけど、なんといってもあの絶倫なスタミナとテンションだよね。とりわけ、音楽的要素の大部分を担うホーン・セクションの2人がヤバイ。肩で息をしながら酸素スプレーをしきりに用いつつも、楽曲のもつダイナミズムを削がぬよう、苦しい顔など一切見せずにオーディエンスを楽しませてくれる。サックスの元晴なんて見かけはデーハーだけど、間違い無くライブの度に頭の血管何本か切れてそうな超絶っぷりだし、「全身全霊のパフォーマンス」とか「音楽に命を賭ける」とは良く言ったもんだけど、本当はこういう人たちのことを言うんだろうなあ。と、思わず感動すら覚える始末。一番の謎は、エントランスに寄せられた関係者からの花の中に、ジェロの名前があったことぐらいか。

東京2DAYSの初日ながら、アンコールも2曲演ってくれたし、中盤でまさかのJ.A.Mの3人によるワンシーンもあったし、とにかく「おいしい」ライブでした。どれぐらいおいしかったかって? そうですね、違う言い方をすると、「おいしい」ということです。

映画総括2008年ゆけむり上半期篇


 







 べー、今年はペースが遅いなー。でも、確実に去年より名作が多い気もする。とりあえず、現時点までの劇場鑑賞映画をまるっと総括してみよう。

※(まだ公開中の作品もあるので、後悔しないよう注意)

■1/31『スウィーニー・トッド〜フリート街の悪魔の理髪師〜』68点
 ジョニー・デップ×ティム・バートンという定番タッグは勿論、ジョニーの歌声が存分に味わえる小気味良いミュージカル仕立て。続々と来店する客(餌食)をバッサバッサ切り裂き、からくり椅子でドサドサ落下させていくシーンには爆笑。だけど、観賞後に印象に残るのは「アイフィ〜〜ルユージョア〜〜ナ〜♪」のみなのが残念。

■2/4『ミスター・ロンリー』75点
 ハーモニー・コリン待望のカムバック作。リアルとフェイク、偶像と虚構のひずみに垣間見える人間の儚さと愚かさ。サマンサ・モートン太り過ぎ。

■3/5『アメリカン・ギャングスター』89点
 デンゼル・ワシントン扮する稀代の麻薬王と、ラッセル・クロウ扮するKY刑事がお互いの存在を認識していながら、終盤までまったく対面しないままストーリーが続くのが素晴らしい。毛皮のコートを暖炉にぶち込むシーンが白眉。

■3/27『潜水服は蝶の夢を見る』70点
 仕事にも家族にも恵まれ、勝ち組人生爆走中だったはずの男が、突如ロックドイン・シンドローム(閉じ込め症候群)という難病を患い、唯一動かせる左目の瞬きだけで意思疎通をはかったという、信じられない実話小説の映像化。しかし、脳内はクリアなので主人公ボビーの心の声は観客にのみ聞こえる。あくまでそれは健常者そのものの思考であって、下心や悪態丸出しのその声には思わず笑みが。日本では特に顕著だが、身体障害者をテーマに扱ったドラマや映画には「どう? 可哀想でしょ」と言わんばかりの、これ見よがしな低俗涙腺弛緩系が目に余る。あまつさえ、そんな障害者を利用しているだけでしかないゴミに感動を覚える輩の多い、民度の低いジャポネーゼには易々とは作れない映画。そう思うと、『ビューティフル・ライフ』における柊二(キムタク)の、車椅子に乗る杏子(常盤貴子)に対するバリアフリーなコミュニケーションは革新的だったはず。

■4/4『マイ・ブルーベリー・ナイツ』5点
 主演のノラ・ジョーンズの大根演技には目を瞑っても、人生において一切意味を持たない薄っぺらい台詞のオンパレード。こういったお洒落ちっく映画だけをホイホイ観に行って、悦に浸るようなスイーツ女とは絶対にデートしたくない。満場一致、2008年度ワースト映画確定(あ、『スシ王子』観てねえや)。愛しのキャット・パワーの経歴も汚されてしまった。

■4/14『コントロール』82点
 ジョイ・ディヴィジョンのドキュメンタリーもやってるし、最近俄に騒がしいイアン・カーティスの短い生涯を描いたモノクロ映画。キャスト自身が演奏するライヴ・シーンの迫力や、サム・ライリーの憑依っぷりも見事でなかなかの力作に。トニー・ウィルソンも似過ぎ。アニーク美人過ぎ。サマンサ・モートンやっぱり太り過ぎ。

■4/16『ノーカントリー』92点
 アカデミー賞作品賞だそうで。なんと、エンドロールまでBGMが皆無。それがシガーの操る空気銃から発せられる咆哮の恐怖を助長させてくれる。主人公ルウェリンの嫁が『トレインスポッティング』にてユアン・マクレガーとまぐわった、あのダイアン(ケリー・マクドナルド)だと観賞後に気付いて驚愕。独特の後味の悪さが、逆に作品の評価を決定的なものにしている。

■4/21『クローバーフィールド〜HAKAISHA〜』175点
 DVDで観るぐらいなら観ない方がいい、今世紀最強の終末パニックムービー。あえて無名のキャストだけを起用したことで感情移入を容易に促し(単純にギャラも安い)、良い意味で「映画っぽくない」「リアルな」映像に対して心行くまま擬似体験が可能。ただ、カメラマンのハッドが殺害される寸前の、HAKAISHAをまじまじと撮影するシーンだけは余計だったかも。まあ、そんなことは気にならなくなるほどの大傑作です。

■4/30『アイム・ノット・ゼア』31点
 劇中に「ボブ・ディラン」という名前は一切登場しない。単にディランの6つの人間的側面を、6通りのキャストが“ディランっぽく”演じているだけ。かといってそこに真新しいトピックが見出せるわけでもなく、これまた意味のない悪ノリ映画に終止してしまっている。うーん、個人的にヒース・レジャー(故人)とシャルロット・ゲンズブールの組み合わせは良いと思ったので、この2人だけにクローズ・アップした映画を撮ってもらいたかった。ますますヒースの夭逝が悔やまれます。R.I.P.

■5/14『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』99点
 アカデミー主演男優賞を獲得したダニエル・デイ=ルイスは勿論、個性豊かなキャストと、レディオヘッドのジョニー・グリーンウッドによる不協和音だらけの音楽や、静と動を巧みに使い分けたカメラワークに、圧倒的なカタルシス。賞賛すべき点を書き出せば枚挙に暇がありまへん。3時間近くの上映時間ですが、観て絶対にソンはしない。ので、明日にでも早速劇場へどうぞ。「アイ・ドリンク・ユア・ミルクシェイク!!」

■6/2『パラノイド・パーク』45点
 すべりこみセーフ。相変わらずガス・ヴァン・サント監督は「死」を目一杯膨らませて描くねー。まるでボーズ・オブ・カナダの音楽を聴いている時のような、陶酔感の漂う映像美にかけては他の追随を許さない出色の出来。でもなー、ラストも「あれっ?」って感じだし、鑑賞したことによって人生観が大きく変化するような作品ではないです。DVDで持っておきたい映画。あと、『エレファント』の時といい、『ラスト・デイズ』の時といい、ガス監督が新作発表するたんびにしゃしゃり出てくる某ファッション・ブランドがウザ過ぎます。あんなにラインナップいらないって。

 と、まあ、これだけしか鑑賞していないのにデカイ口を叩いてしまいましたが、何年かに1本あるかないかの傑作がすでに3本もあったので、今年は当たり年のような気もしますね。また年末にでも執筆しまーす。

いやあ〜映画って、本っ当にいいもんですね〜。

アンタ達もつべこべ言わずに観なさいよ!!

それでは、サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ.....。

NUMBER (N)INEだけどNo.1

 内には『ジ・インフォメーション』に次ぐニュー・アルバムをリリース予定らしい、永遠の赤丸ほっぺのベック・ハンセン様ですが、昨年の『Mac Fan』のカヴァーになるより前あたりから、「ぜってーナンバー・ナインにハマってんな」と推察していたら、どうやらホントにご心酔らしい。しかも、滅茶苦茶似合ってるもんだからたまらん。というわけで、僕の中で約8、9年振りのN(N)ブームが到来(すんません、単純で)!   ここ数年の、あまりにも分かりやすすぎて節操のない(カート・コバーン期の後にアクセル・ローズは無いわ)コレクションのテーマにうんざりし、(ジョニー・キャッシュ期とジョージ・ハリスン期の違いは、ファン以外には分からんだろ)すっかりブランドおよび恵比寿のショップとは疎遠になり、「N(N)がキッカケで『snoozer』を本格的に購読し始めた」というミーハーな動機が事実だったゆえ、他人に「N(N)好きなんだよね?」と訊かれるたびに、「別に...」と、エリカ様のごとく不遜な態度で返答し、居心地の悪さを覚えていた僕だが、今なら言える。今だから言える。

「もうナンバー・ナインしか愛せない!!」

と、なぜかクラクソンズ表紙号の『snoozer』のコピーみたいになってしまうのは仕様として、自分がかつて己のすべて(アルバイトの給料から思想まで)を捧げ、そ
の世界観とフィロソフィーを全身で享受したといっても過言ではない、宮下貴裕ことナンバー・ナインとの思い出を、無駄にシリアスでドラマティックに語ってみたい。

2000-2001A/W -REDISUN-  

 僕は、東京のショップがまだ原宿にあったころは、そのブランドの名前すら意識していなかったのだが、ナンバー・ナインの記念すべき初の東京コレクション(モデルとして伊賀大介が歩いていたりした)となったこの時期に一世を風靡した、あの幾何学的なクロス柄を初めて目にした時、あまりの美しさに息を呑んだ。当時からモノトーンを基調にした作品が目立ち、「モデルが正面を見ず、俯いたままランウェイを歩く」という強烈な違和感は、当時のファッション・シーンだけでなく、僕の心までも射抜いた。のちにジャム・ホーム・メイド製だと知ったボール型ウォレットチェーンの価格が12万円と聞いて泣く泣く諦め、竹下通りで購入した粗悪品で周囲を誤摩化したが、自分を誤摩化すことはできなか
った。世間でのN(N)の認知度と評価はじわじわと高まり、件のクロス柄をあしらったスニーカーは、都内の委託ショップ(まだヤフオクが市民権を得てなかった)で定価の5倍以上のプライスが付けられることとなった。伝説の始まりである。 ちなみに、ケータイの待ち受けは2年以上コレだった。 


2001S/S -TIME MIGRATION-  

 誰もが「あ、あのTシャツN(N)だ!」と気付くようになるほど、独特の世界とブランド・ネームが世に広まる決定打となった、もはや語り草のコレクション。恵比寿に店舗を移したのはこのシーズン前後で、コンクリートと鉄とガラスだけの無機質な内装には死ぬほど惚れた。髑髏が有名な、ご存知、散弾銃で打ち抜いたかのような穴空き(アナーキー)Tシャツは、モノトーン×神話的・音楽的なモチーフのプリントも然ることながら、生産ラインでウォッシュを施し、古着のようにくすんだ色合いと風合いを表現した革新さも相俟って、全国的に大ブレイク。定価1万円のTシャツが入荷と同時に即完売し、キムタクが着用した「MILK&COOKIES」プリントのTシャツに至っては、委託ショップではジャケットも買えそうな5万円まで値がつり上がった。また、中国系の雇われバイヤーが入荷日に長蛇の列をつくり、強引に買い占めていってしまうという事態が社会問題にまで発展。これには宮下氏だけでなく、高橋盾など多くのデザイナーが頭を抱えることとなった。地方のセレクト・ショップには若干の在庫が残るものの、「N(N)だけ通販一切禁止」という暗黙のルールがあったために、東京のファンの飢餓感はもはや沸点に達していた。噂では、この頃の恵比寿店の1日の平均売り上げ額は、500万円を超えていたらしい....。

 多くの芸能人やミュージシャンがブラウン管の中で、これ見よがしにN(N)のTシャツを着用するようになったのは、この時期からだったと言っても過言ではないだろう(基本的にリースは厳選されるので、みな私物なのだが)。ワンギャルが着てたのはまだしも、コロッケがクロム・ハーツのアクセとエイプの迷彩ジャケットに合わせていたのは勘弁ならなかった。しかし、アンダーカバーやコズミック・ワンダーや(W)TAPS)などと絡め、巧みなコーディネートを見せてくれていたPuffyのお二人はまさに当時の僕のファッション・リーダーで、毎週水曜日に放送されていた『パパパパパフィー』は必ずビデオに録画していた(亜美ちゃんと付き合い出したGL●YのT●RUの私服が、明らかに裏原系にシフトしたのには笑った)。残念ながら、僕がオフィシャルで購入に成功した商品は、ステッカーやトートバッグなどの情けない小物ばかりで、ファッキン委託屋の設定した法外なプライスに抗う術は無かったのであった。この背徳の社会現象の勢いは留まることを知らず、宮下氏の心と体を無惨なまでに疲弊させたようだが、皮肉にもそれは、2ndアルバム『ネヴァーマインド』の世界的なブレイクによって、不本意ながら稀代のロック・スターとして祭り上げられ、神格化されてしまったカート・コバーンの姿と重なるのだ。


つづく(疲れたので)

立ち読みGメン

 ういい加減に我慢ならないので、ブログのネタにしてやる。

僕が仕事帰りに必ず立ち寄る近所のセブン・イレブンがありまして、月曜はおもに『ヤング・マ●ジン』を、木曜はおもに『ヤング・ジャ●プ』を立ち読みするためにぷらっと立ち寄るのまではいいんですが、お目当ての雑誌を手に取り開いたのも束の間、左方面から鼻腔をつんざく強烈なスメルがするわけですよ。その発信源を確認すると、ほぼ毎回同一人物のホームレス風のオサーンが鼻息荒くエロ本を見てるんですね。その遭遇確率は、たとえば原宿のファーストフード店で中国人スタッフに対応される可能性に匹敵するほど高い。

その悪臭といったらもう、牛乳と生ゴミを拭いた雑巾を靴下にリメイクして、3ヶ月ほど着用したかのような5次元レベルの凄まじさ。某消臭スプレーCMのにおい鑑定人のベッツィーさんが嗅いだら「Good!」どころか、「ぐう」の音も出ない。あまりのヤバさに一瞬で吐き気をもよおすので、すぐさま雑誌を戻して出入り口へと踵を返すこと数多。ここまで邪魔をされることが続くと、否応無しにある結論に達するわけです。

「コイツは立ち読み防止で店が雇ってるGメンなんじゃないか?」と。

 あ、この場合の「G」はもちろん、「GOMIのように臭い」ですよ。そう思うとすべて合点がいくし、店の思惑通り効果はテキメンなわけ。そうだ! 絶対にそうに違いない。だって、さっきもいたもん。おかげで『赤灯えれじい』の最終回ちゃんと読めなかったじゃねえか。

おれ、nanacoも活用してる優良カスタマーだっつーの!
おれ、本屋に無かった『DMC』の5巻買ってあげたっつーの!!
おれ、かあちゃんのどれいじゃないっつーの!!!

おっと、ここでまさかのジャイアニズム宣言。
それはさておき、それが事実となると、彼(ゴミの臭いの男)の報酬は一体何になるんだろう? とりあえず雑誌は読み放題でしょ。トイレもあるでしょ。廃棄弁当もらえるでしょ。ポットのお湯飲み放題でしょ.....。

とはいっても、彼(ゴミ男)の存在によって立ち読みが目的ではないお客さんも逃がしてしまうのは必然なわけで、そこのセブンの店長は実にハイリスク・ノーリターンなストラテジーを考える人なんだなあと思う。その頭脳はもはやハイリスク・ノータリン。

そこで彼(ゴミ)の本当の活躍のフィールドを思案してみたところ、バード・エア・ストライク・ハザード減少プログラム(鳥が航空機に激突するのを防止するため、あらかじめ訓練したハヤブサを使って滑走路から追い払っておくこと)のように、目には目を、鳥には鳥を、ゴミにはゴミを。ってことで、ゴミ収集車の仕事を斡旋してあげてください、お役所のみなさん。






なんか、ごみんなさい。

HAKAISHA


 題の『クローバーフィールド〜HAKAISHA〜』をやっと観ました。結論からいうと、先日の『ノーカントリー』を大きく引き離してエカデミー賞ぶっちぎり暫定1位。これはDVDなんかで鑑賞する映画ではありません。そんなのはこの映画を「観た」とは言わせませんぜ、認めませんぜ。

『ゴジラ』を筆頭とする日本の特撮怪獣ものや、『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』に『宇宙戦争』など、ありとあらゆるパニック・ムービーのおいしい所だけを掬い取り、それらの要素を単なるオマージュに終わらせることなく、まったく新しいエンタテインメントに昇華させたJ・J・エイブラムスに心からの拍手と賛辞を贈りたい。『グエムル』にやられた人にも激しくオススメです。でも、『LOST』観るのはめんどくさい。

いや、でもホント、冗談抜きに『キル・ビルvol.1』以来の映画館リピートをしてしまいそうな俺ガイル。およそ80分の上映時間ながら、たった10分程度しか経過してなかったかのような「精神と時の部屋」級のハラハラドキドキを味わったのは映画では久しぶりのこと。ライヴに例えるならバトルス並みの壮絶・超絶さです。独特の撮影手法のお陰で、登場人物の一部始終をドラクエ以上に擬似体験できる他、あのような事態に陥った際の人間の行動や心理だけでなく、業の深さまでもしっかりと描いており、911から学んだ経験や知識も存分に生かされています。ヒューマン・ドラマとしても最高到達点。

 また、一切の情報を開示しなかった謎の予告篇からも察することができるように、制作者はマニアやオタクが歓喜する小ネタを盛り込むのがお上手で、それこそ僕のようにリピート願望が生まれる観客が出ることは想定の範囲内なんでしょうね。ならば、まんまと引っ掛かってやりましょう。あ、余談ですが、冒頭のパーティー・シーンで流れるBGMもセンスよすぎです。キングス・オブ・レオン(しかも2曲)に始まり、ショーン・キングストン、スプーン、ブライト・アイズ、オブ・モントリオール、パーラメンツ、モービー、ブラック・キーズ、ラタタットなどなど…US好きにはこれまたタマラン選曲。

さあ、ベタ褒めするのはここまでにして、とにかくこの『クローバーフィールド』必見です。劇場で観ておかないと一生後悔することになります。何なら今夜にでも足を運んじゃってください。そういう行動力のある人が大好きです。あと、ロンゲで巨乳でインテリでツンデレの女の子も大好きです。あー、でも、なんとなく続編はつくらないでほしいな。もう制作決定しちゃったらしいですが(笑)。